「ぽたりん」ノスタル爺の号ぽく。 やや古めのパソのブラウザで見てね |
1月の末の穏やかに晴れて暖かい日。古いお札を神社に納めに行こう、その後は時間があるのでぶらぶらしようと、午後に自転車で家を出た。 渋川神社にお札を納めた。 ボクが小学生高学年の頃、この辺りに住んでいる友達としばしば境内で遊んだ。 腕白小僧のコウちゃんは、後ろのブレーキが良く利くぼくの自転車(マルキンの子供車)に乗って勢い良く走り、後輪をロックさせて滑らせて「ディスク!」と叫んでいた。コウちゃんは後にBSのディスクブレーキ付きのジュニアスポーツ車を買ってもらった。 この神社は二十年程前に火事で焼け、再建後は随分立派になって参拝者も増えたが、ここで遊ぶ子供達の姿は見なくなった。もっとも市内のあちこちに公園が増えたから、そっちで遊んでいるのだけど。 そんなわけで、ここは当時の風景とは随分変わった。 紅茶専門店リンアン。店主は「美味しい紅茶の街」の立役者、Hさんだ。 Hさんはフランク・パターソンの絵が好きで、ツーリング車が好きで、ドバッツ製のタンデム車も持っている。 そんなわけで、リンアンは自転車がよく似合う店なのだ。 ボクの母校、渋川小学校の校庭にある大楠。 と言っても渋川小学校は随分前に北の方に移転していて、現在はかつての校庭が公園となっているのだ。奥の建物は渋川福祉会館。 ボクが小学生の頃は「だるまさんがころんだ」や「くちく」等、この木の根元を起点として皆で良く遊んだ。 渋川小学校のシンボルであるこの木の根元には子供達が群がっていた。子供にとっては安全地帯の様だった。 元はこんもり丸々とした綺麗な形だったのだが、小学校の移転後は枝ぶりが随分貧相に変わってしまった。 そんなわけで、この木はなんだか淋しいのだと思う。 校庭の西隣には昔からの観音堂がある。 小学生の頃は行った事が無かった。 意外に立派なお堂だ。 ここには円空仏がいくつかあるそうだ。 ちなみに、かつての大楠の堂々たる姿。 左には観音堂が見える。右の建物は用務員室だったかな? 卒業アルバムより。 もう一つ、かつての渋川小学校。南門から見たところ。 低学年は鉄筋コンクリートの校舎、高学年は木造校舎の教室だった。 卒業アルバムより。 旧渋川小学校跡地の東方近くには直会神社がある。 お祭りになると露店が並びとても賑やかだった。 「直会」は「なおらい」と読むのだが、ボクが子供の頃は皆「のーらいさん」と呼んでいた。 のーらいさんのお祭りは学校の帰りに寄りたかったのだが、一旦家に帰ってから行きなさいと指導されていたので、そうした。 学校から家まで徒歩二十分。単純に往復で四十分。 そんなわけで、約一時間も楽しい時間を削られた。 この古い借家の手前には、左手奥から右手前に向かって砂川(すがわ)が流れていて、堤防があった。今は暗渠になっている様だ。 この三軒の借家の真ん中の家に、ボクより三つ下のかわいい男の子がご両親と住んでいた。 この子とは似た者同士で気が合うのか、よく遊んだ。 この家では、キャプテン・スカーレットの秘密トレーラーを一緒に作った。 家の向こう側(東)には広々とした畑があり、そこでも遊んだ。 畑の畝(うね)は海底の山脈となり、畝の谷間は深い海溝となり、バチスカーフのプラモがしばしば危機に落ち入ったりした。 またバチスカーフはマイティ・ジャックにもなった。 「おにーちゃん」と慕ってくれたその子は、ボクが六年生の頃、どこかへ引っ越してしまう事になった。 「今度行くところはかぶと虫がたくさんいるんだって。今度会う時にあげるね。」と言っていた。 それ以後は全く会う事が無かった。かぶと虫は本気で期待していたけど。 しょーちゃん、かぶと虫はたくさんつかまえられたのかな?今はどこで何をしているのかな? そんなわけで、この三軒の借家が今も健在で、住人もいるのがうれしい。 三軒の借家からやや南東の、天神川沿いに残る借家。 こちらの土手との間には橋が架かっていたが、今は無い。 この家には同級生の女の子が住んでいて、時々遊びにも行った。 太めでにこにこしていて優しい子だった。通学団ではボクの妹も世話になった。 その子の家では、雑誌に連載していたカラヤンの伝記的な漫画を読んだのを覚えている。 家でお母さんの姿を見た事はなかった。部屋にはお父さんの遺影が飾ってあった。 大らかな女の子だったが、その子の小さい妹にはやや危うい面も見られた。 小学校卒業後に会う事は無かった。違う中学校へ進学したのかもしれない。 現在この家には人が住んでいる様子が無い。 てっちゃん、今はどこで何をしてるんだ?そんなことしらすかー… そんなわけで、こういう昭和30〜40年代の古い建築物を文化遺産として保存して欲しい!(無理かな) 旧瀬戸街道沿いに残っている建物。 新聞屋さんだったが、今は近くに移転している。 ここの斜向いには古い本屋さんが今も健在で、毎月ドバッツにも自転車雑誌を配達してくれている。 ボクが子供の頃には、小学館の学習雑誌を配達してくれていた。 中学・高校時代にはサイクル・スポーツを買いに来ていた。 当初は二三冊しか置いていなかったが、年々増えて行った。 さて丁度三時頃「お茶を飲んで行け」と、ずいぶん愛想の良い猫が寄って来て誘うので、カフェ・ポンポネッラに入ってみる。 実はOSCNのスタッフ仲間がここでパティシエをやっているのだ。 この日寄ってみる事にしたのだ。 パティシエのiさんが歓迎してくれた。 最近リンアンのHさんが来て「美味しい紅茶の店」に認定された、と聞いていたので紅茶にしようかと思っていたが、ポンポネッラブレンドのコーヒーもあるよ、と勧められた。 そんなわけでコーヒーにした。 こんな美味しい物を一人で食べてスマニャン! 懐かしい雰囲気のテラス席もある。 ここの周辺は区画整理中の新しい住宅街だが、その中でのこじんまりとした佇まいが好い。 探すのにちょっと手間取ったが、場所の分り難さも好い(笑) ポンポネッラ、リンアン、どちらもポタリングに良い店だ。 そんなわけで、カフェ・ポタを楽しんだ午後でした。 ここまで見てくれてあんがすやんぐー!ぽくぽく♪ ※尚、ポンポネッラは、火、水、木、金曜日の営業。 |
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